音響システムは、機器同士がさまざまなケーブルでつながって構築されています。ケーブルの種類や長さは場合によって異なるので、必要なものをすぐに見つけて取り出せるようにするには工夫が必要です。今回は当社での工夫を例に、ケーブルの整理についてご紹介します。
ケーブルの留め具
当社のデモルームでは、20m程度のマイクケーブルやスピーカーケーブルを多く使用しています。これらのケーブルは8の字巻きで保管しますが、ケーブルを束ねる際には、繰り返し使えて簡単にまとめられる留め具があると便利です。よく使われる留め具の種類とそれぞれの特徴をご紹介します。
■ ケーブルタイ:面ファスナーの素材の留め具。
・ 幅や色のバリエーションが多いので、色分けして管理できる。
・ ケーブル専用に作られているので、ケーブルを傷めにくい。
・ 面ファスナーなので別のケーブルタイや服などに貼り付いてしまうことも。
■ ヘアゴム:髪の毛を束ねるのに使うゴム。
・ 必要な長さだけ切って使える。
・ 細いゴムはケーブルに食い込む力が働くので注意。
■ 園芸用ゴムバンド:菜園で植物の茎と支柱を留めるための太めの輪ゴム。
・ 輪の大きさのバリエーションがある。
・ 付け外しが容易。
・ 植物用なので、ケーブルにやさしい。
・ ゴムが劣化すると切れてしまう場合も。
■ ヒモ:
・ 必要な長さだけ切って使える。
・ 伸びないので長尺の8の字巻もがっちり留められる。
・ 結ぶのに比較的手間がかかる。
・ 細いヒモはケーブルに食い込む力が働くので注意。
仮設時のケーブルの整線
当社のデモルームは単管トラスにスピーカーなどを好きな位置に仮設できるようにしています。スピーカーをトラスに取り付けた際、ケーブルがぶらーんと下がっているとちょっとカッコ悪いですよね。かといってビニールテープなど粘着性のあるもので固定すると、ケーブルの被覆にテープの粘着のネバネバがついて汚くなってしまうことも…。そこでデモルームでは、仮設のケーブルを整線するのに先程紹介した園芸用ゴムバンドを使用しています。恒久的な取り付けとなれば結束バンドを使うなど頑丈に固定しますが、仮設時にはスピーカー位置の変更を容易にできる園芸用ゴムバンドが便利です。
ケーブルの長さが一目でわかる
使用するケーブルの長さは1種類ではありませんし、束ねてあるケーブルを持っただけでは長さはわかりませんよね。長さごとにケーブルの色を分ければ一目で長さがわかりますが、劇場やホールで使用するケーブルは目立たない黒色や灰色が多いです。目立ちすぎず、けれどもケーブルの長さがすぐにわかるようにするには、ケーブルに表示ラベルを付けたり、コネクターの一部の色を変えたり、ケーブルを束ねるヒモやゴムの色を変える、などの方法があります。
下の写真は当社のデモ用ケーブルです。30m、20m、10mのマイクケーブルを青赤白で色分けしています。(メス側はマイクに接続するため、本番で目立たないよう表示ラベルを付けない、という方法もあります。)
ケーブルの保管
ケーブルは数が増えると保管するにも一苦労ですね。種類や長さごとにどのようにまとめたら扱いやすくなるか悩ましいものです。デモルームで最も数の多いケーブルは3mのLANケーブルです。1本ずつ束ねてケースに収納すると、取り出しが面倒になるので、壁にフックを設けて引っ掛けて保管しています。このように保管してみるとなかなか便利で、さまざまなケーブルを同じようにフックを利用して保管しています。
あるホールでは、下のようにケーブルを保管されていました。とてもきれいに整理されていますね。ここでは全数がきちんと収納されているかがわかるように目印の札を用意していました。一目でどこの部分が使用中かわかるようになっているようです。わたしたちも参考にしたいと思っています。
おわりに
今回はケーブルの整理についてご紹介しました。ケーブルの保管や整線のやり方を工夫することで、ケーブルを長く大切に使うことができます。皆さんのそばにビニールテープでベタベタになったケーブルや、ぎゅうぎゅうにしまい込んで取り出しづらいケーブルはありませんか?今回の記事がこれからのひと工夫の参考になれば幸いです。